更新日:2008年7月2日
Vol.243:日本庭園(2)滋賀院庭園(大津市坂本)

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縁側間近に遠州作の名勝庭園

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 京阪坂本駅で下車。緩やかな坂道を山へと向かう。石積みと石畳が続く里坊を、小さな川のせせらぎとみずみずしい緑に涼を覚えながら進むこと約5分。ひときわ見事な穴太(あのう)衆積みの石積みと白壁に囲まれた滋賀院に到着した=写真(1)。白い土塀に引かれた5本の線は最も高い格式を表し、江戸時代末まで代々皇族出身の高僧の居所とされた歴史にふさわしい堂々としたたたずまいをみせている。境内の宸(しん)殿西側の名勝庭園へと歩を進めた。
 滋賀院庭園は、小堀遠州作の国指定名勝庭園だ。江戸時代初期に作られた池泉鑑賞式庭園で、縁側に座ってゆっくりと観賞出来る。左手に亀島、中心に三尊石組の滝、と不老長寿にまつわる神仙思想を表した蓬莱山様式。三つの石で鶴の羽を表した滝から水が勢いよく流れ落ち、滝の前に架けられた5メートルもの大きな切り石の石橋で細長い庭全体を引き締めている=写真(2)。縁側に腰を下ろすと、間近で大きな錦鯉が池から跳ね上がった。「縁側と池とがすごく近いでしょう。以前の建物は火災で全焼し、現在の建物は1880年に延暦寺から移築されたんです。はっきりとはわかりませんが、元の建物はもう少し池から離れていて、縁側からは庭全体が見渡せたのではないでしょうか」と案内をしてくれた水田正一郎さん(77)。心静かに眺めているとかつての豪華な時代がよみがえってきた。
 名園の観賞後は、境内裏手の慈眼堂にも足を延ばそう。紫や白のアジサイの花に囲まれた13体の石仏が、石垣の上にひっそりと並ぶ姿に心洗われる=写真(3)。
 午前9時〜午後4時半。無休。大人450円。慈眼堂のアジサイは、7月中旬までが見頃。問い合わせは(077・578・0130)へ。

※この記事は、朝日新聞読者にお届けしている「あいあいAI 」(滋賀)に掲載されたものの転載です。

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