更新日:2007年11月22日
Vol.222:ロケ地めぐり(3)呉清源 極みの棋譜(近江八幡市)
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煉瓦製造所跡で爆撃シーン

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 中国から来た史上最強の棋士・呉清源の数奇な半生を描いた「呉清源 極みの棋譜」が今月17日から、全国ロードショーで公開されている。ロケ地の大半は滋賀県で、数多くのシーンが撮影された近江八幡市街を巡った。
 まず、八幡堀を望む喜多利邸へ。築100年の旧畳問屋は、「呉清源の家」という設定で使われた。立派な家構えと蔵に加え、中庭にある七つの石灯籠が印象的。堀沿いをしばらく南に下ると、趣ある煉瓦(れんが)作りの煙突が見えてくる=写真(1)。これは、県内で最初に煉瓦製造を始めた中川煉瓦製造所跡にあるホフマン窯。煙突の高さは約30メートル、窯は南北に約55メートル、東西に約15メートルのリング状になっており、焼成室に火を順次周回させることで大量生産を可能にしていたそうだ。ここでは爆撃で逃げ惑うシーンが撮影され、窯は防空壕(ごう)として利用された。所有する「赤煉瓦の郷」の職員で、エキストラとしても参加した奥村邦浩さん(37)は「とても寒い日に撮影したのを覚えています。出演者の方々も気さくで楽しかったですよ」と話す=写真(2)。
 ヴォーリズ建築の一つ、旧八幡郵便局に向かう=写真(3)。郵便局事業が行われていたという建築様式を生かし、映画では移民局などとして使われた。最後に、呉清源の師・瀬越憲作の家として、また、女優の松坂慶子演じる女流棋士が登場するシーンでも撮影された野間邸(本家)へ。同市でも指折りの立派な庭園を構える商人屋敷は「しみんふくし滋賀」が管理している=写真(4)。映画の時代背景に溶け込んだ町並み散策は、また違った映画鑑賞の面白さを与えてくれた。

■呉清源は現在93歳。監督:田壮壮(ティエン・チュアンチュアン)、呉清源:チャン・チェン。衣装はワダエミ。 

※この記事は、朝日新聞読者にお届けしている「あいあいAI 」(滋賀)に掲載されたものの転載です。

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