更新日:2007年9月25日
Vol.215:工場見学(2)しょうゆ醸造元・原宮喜本店(彦根市原町)
写真1 写真2 地図

「ご先祖様」と呼ぶ酵母守る

写真3

 原八幡神社と中山道をはさんで向かい合う、1818年創業のしょうゆ醸造元=写真(1)。しょうゆ作りに必要不可欠な、軟らかいわき水と寒暖の差が激しい気候を生かし、3年熟成という伝統的な手法を守り続ける。常時実施している見学では、しょうゆが出来る工程を知ることができる。親方と2人で仕込みを手がける製造・販売部の浦野朗さん(30)が出迎えてくれた。
 しょうゆ作りに必要な材料は小麦、大豆、塩、水としょうゆ種こうじ。麦いり場で香ばしくいった麦を砕いて粉にし、隣の巨大な圧力釜で大豆を蒸す。それらと種こうじを麹室(こうじむろ)で混ぜ合わせ、しょうゆこうじを作る。ここで作るしょうゆこうじがしょうゆそのものの出来ばえを左右するため一番神経を使う過程だ。「雑菌が入らないよう厳重な注意を払い、湿度や温度を見張る付きっ切りの作業が続きます」
 しょうゆこうじからしょうゆの元となる「もろみ」が作られる。2メートル以上の深さの樽(たる)が並び、こうじからもろみへと熟成していく様子がわかる=写真(2)。近くに寄ると深く香ばしいしょうゆの香りがふわっと立ち上ってきた。3年の熟成を経たものになると豆が溶けて色も濃い茶へと変わる。味見をするとまろやかなコクが生まれていた。「ご先祖様と呼んで8代目の今日まで代々守り続けてきた、この木樽に住む酵母がうちの味を作っているんです」
 熟成されたもろみを搾って、黒糖や蜂蜜、ザラメなどの甘味を加えたものが同店の「かくみやしょうゆ」=写真(3)。しょうゆを使った料理の試食会が、見学の後のお楽しみだ。しょうゆ各種の販売もしている。希望者には原八幡神社の日本一大きいというくりぬき太鼓の案内もしてくれる。

■見学は要予約。無料。予約は1週間ぐらい前が望ましい。問い合わせは(0749・23・6600)へ。

 

※この記事は、朝日新聞読者にお届けしている「あいあいAI 」(滋賀)に掲載されたものの転載です。

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