更新日:2007年9月12日
Vol.214:工場見学(1)比叡ゆば本舗ゆば八(大津市中央)
写真1 写真2 写真4

アツアツくみ上げゆば試食

写真3

 京阪電鉄の島ノ関駅から、県庁のほうへ向かって最初の角を左に曲がると、大津税務署の向かい側に「比叡ゆば本舗ゆば八」=写真(1)があった。
開業は1940年。比叡山延暦寺御用達で、毎朝できたての生ゆばを寺に届ける。社長の八木幸子さん(62)のアイデアで、2000年より見学客を受け入れるようになった。
 京都府京田辺市から来たグループに混じり、白い帽子で頭を覆って工房へ入ると、むわっとした甘い香りの蒸気に包まれた。大豆ってこんなに甘かったの、と驚きの声がもれる。長浜市で栽培された大豆から毎朝豆乳が作られ、釜で95度前後に加温されている。表面の膜は時間とともに色が濃くなり、次々と浮き上がる膜を手際よく職人が引き上げていく。12分ほどで引き上げると弾力が十分で、引っ張っても破れない。
 見学者も2本のはしを用い、50センチ四方ほどのゆばを引き上げる=写真(2)。形よくできた人は満足そうだ。アツアツのくみ上げゆばの試食もうれしい=写真(3)。わさび醤油につけ、するりと口に入れると、ふわっとした濃厚な味が広がった。
 朝一番に引き上げたゆばほど淡白でおいしいため、工房見学は午前中に限定している。使用後の豆乳は、煮詰まって濃厚な甘みをもつため、一部を他の食品へ再利用している。「県内の福祉作業所に、うどんやクッキーの原料として提供しています。優良食品の賞を頂いたこともあります」と八木さん。店内には、おからや豆乳を用いて開発したお菓子やデザートなど、ユニークな商品が所狭しと並ぶ=写真(4)。新しい感性で、ゆば商品を世に広めたいという気概を感じた。

地図■見学は525円(試食付、要予約)。問い合わせは(077・522・7398)へ。

※この記事は、朝日新聞読者にお届けしている「あいあいAI 」(滋賀)に掲載されたものの転載です。

バックナンバーはこちら