更新日:2007年4月11日
Vol.195:敦賀(福井県)県外編
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「日本三大…」のそろう港町

写真1

 昨年10月のJR北陸線直流化により、県内の駅で「敦賀行き」の新快速を見かけるようになった。そうなると終点まで乗ってみたくなるのが人情。今月初めの日曜日、湖西線経由で敦賀を目指した。
 敦賀港を眼下に望む金崎宮(かねがさきぐう)では、春の風物詩「花換(はなかえ)まつり」の真っ最中だ=写真1。男女が桜の小枝を交わして思いを伝えたのが始まりとされ、15日までの期間中、参拝客が「花換えましょう」と声を掛けながら桜の造花を福娘やほかの参拝客と交換する。鈴木美和さん(29)、大野朋美さん(21)とともに巫女(みこ)装束に金のえぼし姿で「幸せが訪れますように」と桜を手渡していた福娘の仲村紫磨さん(22)は、地元の歴史を調べる中で祭りに興味を持ったという。「みんなに福が来るようにとの思いを込めて神事に臨みました。歴史のあるお祭りにかかわれて光栄です」と笑顔を浮かべた。

 金崎宮を後にし、海沿いを西へ進むと前方に砂浜と松林が広がった。夏には海水浴客でにぎわう気比(けひ)の松原だ=写真2。全長1・5キロに及び、日本三大松原に数えられる。「敦賀には『日本三大』が多いんですよ」と言う敦賀観光協会の橋本貴史さんの言葉を思い出し、巡ってみることにした。
 地元で「けいさん」と親しまれる氣比神宮には日本三大木造大鳥居の一つとされる高さ11メートルの大鳥居がある=写真3。青空を背にそびえる赤い大鳥居は、威風堂々の言葉がぴったりだ。続いて、旧大和田銀行のビルを利用した敦賀市立博物館へ=写真4。昭和初期に日本三大洋風建築物と言われた建物で、館内に足を踏み入れて、展示物より先に天井や柱の装飾に目を奪われた。日本一、ではなく日本三大○○の一つ、がいくつもあるあたり、誇らしげなさまと控えめな気持ちが同居しているようでおもしろい。
 港町敦賀は海の幸も豊富だ。約60店が軒を連ねる日本海さかな街=写真5=には海鮮料理の店もあり、昼食の人気スポットになっている。もう一つ、福井の味として欠かせないのがソースカツ丼。敦賀ヨーロッパ軒のカツ丼=写真6=は3枚のカツがご飯を覆い隠し、卵とじに慣れた目には衝撃的だ。ウスターソースがベースのタレはご飯ともよく合い、初めての味を堪能した。
 直流化以降、観光客は平日で2倍、週末は3、4倍に増えたという。訪れた先々で「どちらからですか」と声を掛けられ、道に迷った時は通りすがりの人が親切に教えてくれた。旅行者を迎え入れる地元の人々の温かさに触れた旅だった。
 
大津市内から新快速で約1時間半。改札左手の観光案内所で地図が手に入り、レンタサイクルもある。主な観光スポットを結ぶ市内周遊バスは1日フリー券500円。敦賀観光協会(0770・22・8167)のホームページ(http://www.turuga.org/)にも情報が詳しい。

※この記事は、朝日新聞読者にお届けしている「あいあいAI 」(滋賀)に掲載されたものの転載です。

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