
昨年、雄琴温泉という名称が「地域ブランド」として特許庁に登録された。10軒ある温泉宿も、店名の変更や改装を重ねており、保養地として町の雰囲気も変化中だ。
JR雄琴駅を降り、琵琶湖のほうに300メートルほど歩いて信号を右折。開いている店は少ないが、蔵や瓦屋根を残す雄琴商店街の昔ながらの町並みが続く。途中、「重要文化財 木造阿弥陀如来」という看板に導かれて坂を上ると、浄土宗福領寺があった。
「もったいないぐらい、立派なご本尊がいらっしゃるんです」と語るのが、住職の滝川浩順さん(45)=写真1。平安期に作られたもので、信長の焼き討ちも逃れたという。柔らかな笑顔で、地域の人々を見守り続けていた。
福領寺から右脇の道をさらに上ると、ひっそりとした中に雄琴神社があった。平安時代に周辺を支配していた、小槻氏今雄宿禰(いまおのすくね)をまつる。振り向くと琵琶湖が見渡せた=写真2。
商店街へ引き返し、5分ほど歩くと国道に出たので、浜大津方面へ。すぐに、スパリゾート温泉「あがりゃんせ」はあった。
明るい店内には、本格的なレストランや、ドリンクバー、1万冊以上の本や漫画、意匠を凝らした様々なタイプのお風呂などお客さんが多いのもうなずける充実ぶり。2階には琵琶湖が見渡せるラウンジがあり、大勢の人が思い思いにくつろいでいた=写真3。従業員の原口大一郎さん(30)によると、2005年のオープン以来、お客さんの入りは好調だという。新しい名所の誕生が感じられた。
福領寺(077・578・1926)木造阿弥陀如来は、通常非公開。
あがりゃんせ(077・577・3715)大人1350円、子ども800円(土、日、祝日はそれぞれ200円増)。