UPDATE 2006年3月27日

Vol.161: 北花沢・南花沢のハナノキ(東近江市)


地域の人が守ってきた霊木

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 聖徳太子が東近江市の百済寺を建立した帰り道に立ち寄り「私の信ずる仏教が栄えていくならば、この木も栄えて花をつけるであろう」と自らの箸(はし)を突きたてたものが木となったと伝えられる北花沢・南花沢のハナノキ。4月の開花シーズンを前に、地域の人たちに愛され、大切にされてきたハナノキを見ようと同地を訪れた。

 ハナノキは湿地を好むカエデ科の落葉性広葉高木で北アメリカと日本に隔離分布している。この地が「自生する巨木の最西端」であるとして、1921年(大正10年)3月3日に国の天然記念物に指定された。「元々この土地は、水が湧(わ)く環境にあって、ハナノキが自生できたようです」と同行してくれた同市教育委員会文化財課森容子さんが付け添えた。
 最初に自生したといわれる北花沢のハナノキ=写真1=は、樹齢300年以上と推定されている。まだ、つぼみだったが桜の開花シーズンと同じ頃に、深紅の小さな花をたくさんつける=写真2同市教委提供=。40年以上、ハナノキを見続けているという近くに住む伊藤一子さん(62)は「桜のようにぱっと目立つ派手でさはないが、可愛い花が咲きますよ。嫁いで来たときは『神さん』という感じで、近寄れませんでした。今でも、手を合わせています」と教えてくれた。

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 307号沿いを南に下り、道から少し入った南花沢八幡神社境内にも、南花沢のハナノキがそびえ立っている=写真3。花が咲いた後には、青々と新葉が茂り、秋には紅葉も見事だ。「葉っぱ1枚も持ち出したらいけないと地域の人々が守ってこられた霊木。これからも大切に育てていきたいです」と森さんは話していた。

近江鉄道八日市駅からバスで約22分、北花沢からすぐ。
問い合わせは、湖東支所産業建設課
TEL:0749-45-3706へ。

※この記事は、朝日新聞読者にお届けしている
「あいあいAI 滋賀」に掲載されたものの転載です。


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