


六甲アイランドに、おしゃれな神戸のイメージにピッタリな「神戸ファッション美術館」(写真1)があると聞いて訪ねてみた。
六甲ライナー「アイランドセンター駅」のすぐそば、神戸ファッションプラザの一角にある。周りの施設とつながっている5階建てで、1階の約1000平方メートルが展示スペース。18世紀−20世紀のヨーロッパの歴史衣装や、民族衣装を、色々な角度から紹介する常設展示と、テーマを決めた特別展示をしている。現在の特別展は、神戸・天津友好都市提携35周年と今夏の北京五輪にあわせた「チャイナ×チャイナ×チャイナ チャイナドレスの変遷史」(10月7日まで)。
チャイナドレスは、旗袍(チーパオ)と呼ばれ、中国で1920年−1940年代に流行した。清朝(1616年−1912年)の貴族「旗人」や男性が着ていた上下を一体化したワンピース型の長袍(チョウホウ、写真2)から発展した。
旗袍が着られ始めた1920年代初めは、ゆったりとしたデザインで、女性の体のラインを隠していた。20年代後半−40年代は外国文化の流入で、ギャザーが入ったひょうたん型のシルエット(写真3)も見られるが、第2次世界大戦で廃れていったという。
常設展示では、世界の歴史衣装や民族衣装合わせて約200点を「色彩」「構造」「素材」に分けて展示。「構造」(写真4)では衣装を「腰布型」「巻布型」「貴頭型」「前開型」「体形型」に分類。着物は前開型に、体の各部に合わせて布を裁断する洋服は体形型に分けている。民族によって、布の加工や構造の違いが目立つ。着物のルーツは長袍、洋服は旗袍に影響を与えたといわれる。
3階はライブラリー。国内外のファッション関連の書籍や雑誌、ビデオなど約69000点を閲覧できる(貸し出し不可)。また4、5階には貸し会議室やギャラリー、最大424席が確保できるオルビスホールなどがある。
この美術館は「ファッション都市宣言」(1973年)をした神戸市が建設、1997年4月に開館した。ファッション文化の育成とファッション産業の振興が目的。ファッション専門の公立美術館は全国でここだけという。
■神戸ファッション美術館(078・858・0050)。水曜は休み。展示スペースの入館料は一般500円、小・中学・高校・65歳以上250円。