更新日:2008年6月18日
Vol.252:西宮市貝類館(西宮市)
写真2 写真3 写真4地図

重さ160キロの二枚貝

 中身は舌を、殻は目を、楽しませてくれる貝。その貝を専門に展示する「西宮市貝類館」を訪ねた。展示されている貝は2000種5000点。殻が中心で、ジオラマ(本物そっくりの模型)などで生態を詳しく解説している。
 阪神西宮駅からバスに乗り「マリナパーク南」バス停を降りるとすぐ目の前にある。打ちっぱなしのコンクリートとガラスが印象的な2階建て。建築家安藤忠雄さんが設計した。建物の南側が貝類館(写真1)で、北側は西宮浜公民館。貝類館の広さは約360平方メートル。
 建物を外から見ていると、中庭の辺りから突き出たポールのようなものが目を引いた。海洋冒険家の堀江謙一さんから寄贈された「マーメイド4世」(写真2)のマスト。世界一周に使用したヨットで、春と秋には内部を公開している。
 館の中へ入ると、大小様々な貝が展示されているが、一番目立っていたのはオオシャコガイ(写真3)。二枚貝では最も大きくなる種類で、展示されていたものは片方の貝殻だけで縦90センチ、横90センチもある。重さは2枚合わせて160キロ。展示されている貝は触ることができる。
 水槽では、生きた化石と言われるオウムガイ(写真4)が、ゆったりと泳いでいた。
 1999年に開館した。貝類学者黒田徳米さん(故人)から、晩年を過ごした西宮市に資料が寄贈されたのがきっかけだった。
 貝は海のほか、川や陸地にも生息している。その様子を場所ごとにジオラマで再現しており、砂や土の中にもぐりこんだ貝の様子がよく分かる。パネルでは貝の成長などを解説。稚貝の時とまったく同じ姿のまま成長するものや、途中で姿が変わるものなど、実物の展示もあり見入ってしまった。
 日本の貝と世界の貝を見比べてみるのも面白い。日本の貝は白や茶色で平たい形をしているものが多いが、海外では色鮮やかで形も様々ある。
 また、人と貝とのかかわりとして、貝殻を使った製品の展示もされている。貝ボタンやホラ貝で作られたヤカン、碁石などを見ていると、貝は今も昔も人間の生活に密着したものだと、改めて思った。

 西宮市貝類館(0798・33・4888)。大人200円、中・小学生100円。水曜休館。

※この記事は、朝日新聞読者にお届けしている「あいあいAI 」(播州)に
掲載されたものの転載です。

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