更新日:2008年5月28日
Vol.249:兵庫県公館と神戸ドールミュージアム(神戸市)
写真2 写真3 写真4 地図

遺物が語る歴史と流行

 神戸の中心地・JR元町駅をおりて、フランス・ルネサンス様式の建築美で知られる県公館(写真1)と、ビスクドール(西洋人形)などを展示する神戸ドールミュージアムを訪ねた。
 県公館は駅から北へ歩いて5分ほど。地下2階、地上3階建ての国登録有形文化財。迎賓館部門(1、3階)と県政資料館部門(2階)は一般公開されており、無料で見学できる。迎賓館部門は大会議室、貴賓室、屋上庭園などがあり、重要な式典、会議や賓客のもてなしに使われる。どの部屋も豪華なシャンデリアが輝く重厚なつくり。1902(明治35)年の完成から1世紀を超す歴史を感じさせる。ただ、迎賓館部門を見学できるのは土曜日のみ。
 県政資料館は8つの展示室に分かれている。展示室1「兵庫の歩み」には明治から戦前の公文書が並んでいる(写真2)。手続きをすれば閲覧が可能。戦前の公文書は廃棄されたものが多く、貴重な史料という。展示室6「兵庫初物語」では、兵庫県から広まったものを紹介。パーマネントや洋服店など、意外なものがあった。展示室2「兵庫の魅力」の床には、約200年前に伊能忠敬が作成した大図の県内部分のレプリカが広げてあった。38000分の1の地図だが、縦4メートル、横3メートルほどもある。改めて県域の広さを知った。
 神戸ドールミュージアムは県公館から南へ歩いて約10分。雑貨、洋品店などに囲まれて看板が出ていた。1階は人形などを販売するショップで、2、3階が博物館。各フロア約39平方メートルの小さなミュージアムだが、140体以上のビスクドール(写真3)やオートマタ(機械人形、写真4)を展示。大きさは手のひらサイズから、90センチの大きなものまで様々。1880年代にフランスやドイツで作られたものを中心に、世界に3体しかないオートマタのほか、ジュモーやブリューといった有名人形作家の作品が並ぶ。
 100年以上前に作られたオートマタが動く様子はビデオで上映している。その複雑な動きは、見ていて飽きない。フランスで服の宣伝用に作られたというビスクドール。着飾った人形たちが、当時の流行の先端をうかがわせている。

■兵庫県公館(078・341・7711〈内線2111〉)。県政資料館は月曜から土曜開館。
 神戸ドールミュージアム(078・327・4680)。高校生以上500円、中学・小学生400円。水曜休館。

※この記事は、朝日新聞読者にお届けしている「あいあいAI 」(播州)に
掲載されたものの転載です。

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