花が咲き、木々が芽吹いて山歩きが楽しい季節。姫路市と太子町にまたがる京見山へ向かった。標高は216メートル。地元のボランティアが登山道の整備をしており初心者向き。いくつものルートがあるが、今回は勝原区にある春日神社から、広畑区の才登山口へ向かうルートを選んだ。
JR網干駅から東へ歩いて20分で春日神社(写真1)。明治時代に奉納された絵馬が飾られた本殿や、鹿の石像を見ながら登山口へ。手作りの案内看板があり、迷うことはない。急な上り坂には階段が作られているところもある。10分ほどで91メートルの荒山山頂に到着。視界が開け、網干の町が眼下に広がった(写真2)。
荒山から歩き出してすぐ、横穴式古墳と書かれた札がかかっている木を発見。木の奥には2メートルほどの岩が3つあった。そこから次々に「古墳」の札(写真3)が。京見山には3世紀半ばから6世紀にかけての古墳が数多くある。その数は49基。ごつごつとした岩の上を歩いていると、古墳の上を歩いているような気分になった。
小さな上り下りを繰り返し、樹林のトンネルを歩く。登山口から約1時間。日ごろの運動不足からか足の筋肉が痛くなり始めたころ、京見山山頂へたどり着いた。南側を見れば、高砂の高御位山(たかみくらやま)や明石海峡大橋、淡路島が一望でき、北側には書写山や広峰山といった姫路の山々が広がっている。戦国時代、この山から京の都が燃える煙が見えたから、京見山という名前がついたという。ちょうどお昼の時間で、地元の有年馥男さん(73)、清子さん(71)ご夫妻と、ひ孫の伊藤大輝くん(5)、光輝くん(5)がお弁当を広げていた(写真4)。
有年さんたちと分かれ、才登山口へ。急な下り坂が始まり、足元に注意しながら進んだ。才まで1100メートルと書かれた看板を過ぎ、ジュクジュク道と名づけられた道へ。京見山から才登山口への最短ルートだそうだが、途中岩の斜面を下りるところがあり、足を滑らして肝を冷やすこともあった。何とかそこを乗り切り泣き坂へ。秀吉の西国攻めで落城した英賀城の一族が落ちのびたという伝説が残る。その坂を下れば、ゴールの才登山口だ。
帰りは3月15日に開業したばかりの、はりま勝原駅から電車に乗った。3時間ほどのハイキングだったが、初心者にはちょうど良いコースだと思った。