更新日:2008年3月12日
Vol.239:高砂・荒井を歩く(高砂市荒井町)
写真2 写真3 写真4

工業地帯に新旧「名所」

 サントリー、神戸製鋼所、三菱重工業、キッコーマン…。工場が立ち並ぶ高砂市荒井町には、奈良時代に創建されたと伝えられる荒井神社がある。06年に開園した近くの「あらい浜風公園」は、工場の中のグリーンベルト。新旧の「名所」を歩いてみた。
 山陽電車荒井駅から、西へ歩いて約5分。鳥居をくぐると竜宮門と呼ばれる、土台部分が漆喰(しっくい)塗りの独特の形をした荒井神社の神門(写真1)が見えた。竜宮城のように中央がアーチ型の通路になっている。1991年に完成した。その奥本殿に祭られているのは「だいこくさん」と「えべっさん」。約4000平方メートルの境内には、ほかに美雄弥(みおや)神社、歴史資料館がある。美雄弥神社は1943年に現本殿が完成するまでの本殿。江戸時代の1658年の建設。高砂市の文化財に指定されている。2002年に開館した同資料館の看板は小泉純一郎元首相の直筆。本殿から向かって右側には、同じ根元から雌雄の幹が伸びている結びの松がある。夫婦和合の象徴とされ、武者小路実篤が同神社を訪れた時に、残した歌の碑(写真2)もあった。
 南へ25分ほど歩いて、あらい浜風公園へ。「T」字型の公園の縦の棒は、神戸製鋼所と三菱重工業の間を貫いている(写真3)。入り口には、高砂市で採れた竜山石(たつやまいし)で作られたモニュメント。そこから800メートル歩くと、海に出る。浜風ステージと名づけられた展望スポットがあり、左に淡路島、右に赤穂御崎を眺めた。
 この公園は、工場の建設によって一般市民に遠い存在となってしまった浜辺を、再び憩いの場にするために計画された。「T」の横棒の海岸線300メートル(写真4)も三菱重工業と神戸製鋼所から、土地を借りている。
 広さ2.7ヘクタールの公園内には、海水池の「この浦舟池」や、すべり台などがついた帆船型遊具「浜風丸」がある。「この浦舟池」は、地中に埋められたパイプで海と繋がっている。潮の満ち引きによって、水深が変化する。池のそばには風の力で地下水を汲(く)み上げる揚水風車があり、地下水(海水)を池へ流し込んでいた。
 家族づれにまじって、浜風丸のすべり台で遊んでみた。子どもの頃に帰ったような、楽しさを味わえた。
地図■荒井神社(079・442・0658)。
 あらい浜風公園 3月までの開園時間は午前7時−午後6時。4月からは午前6時−午後8時。

 

   

※この記事は、朝日新聞読者にお届けしている「あいあいAI 」(播州)に
掲載されたものの転載です。

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