
神戸市と芦屋市の境界付近に「ロックガーデン」と呼ばれる岩場がある。花崗岩(かこうがん)が風雨にさらされてできた特異な景観地で、1924年ごろからロック・クライミング・クラブの人々によって登山練習が始められた近代登山発祥の地として有名。ここから六甲最高峰を目指す人も多いが、今回は阪急・芦屋川駅から風吹岩(447メートル)を経由して隣の岡本駅へ下りるコースを歩いた。
電車を降り、芦屋川沿いの「高座(こうざ)の滝道」を進んだ。桜並木があり、春には華やかな景色が楽しめそう。住宅地の間を歩くこと約30分で、滝の茶屋へ。「冬でも土日は登山者が多い」と茶屋の主人。茶屋のすぐ上にある高座の滝(写真1)は高さ約10メートルの夫婦滝で、滝の左壁にはロックガーデンの名付け親といわれる藤木九三のレリーフがあった。護摩堂で登山の無事を祈って出発。
むき出しの岩はだだが、登山道は歩きやすく、ロッククライミングを楽しむ5人のパーティーを遠目に見ることも出来た(写真2)。所々にある「危険 イノシシ」の看板に恐れをなしたが、幸い出合うことはなかった。
ロックガーデンらしい景色が見たくて、風吹岩の100メートルほど手前の脇道へ入り、風化した岩の塔が立ち並ぶピラーロック(写真3)に立った。ここから見る風景はまた格別(ただし看板がないので、分かりにくい時は行かないほうがよい)。
来た道を戻りハイキングコースに合流して、風化、浸食により出来上がったとされる「風吹岩」へ。あいにくの曇天だったが、間近に広がる大阪湾が美しかった。
ここから下山コースへ。岡本駅を目指して50分ほど下ると、保久良梅林、岡本梅林へ出る。看板によると、昔から「梅は岡本、桜は吉野、みかん紀の国、栗丹波」とうたわれ、日本でも有数の梅の名所だった。しかし、1938年の災害や戦災で消失。神戸市と地元住民の手で一部が復活整備された。現在37種153本の梅があり、2月上旬から見頃を迎える。早咲きの梅は花をつけており(写真4)、春の訪れを感じた。
梅林近くの川で、3匹のイノシシと、2匹のうり坊を発見(写真5)。ちょっと怖かったが、遠くからだと意外とかわいく見えた。