
瀬戸内海に浮かぶ周囲140キロの小豆島。雄大な渓谷美が日本三大奇勝の一つに数えられる「寒霞渓」は、紅葉を楽しむ観光客でにぎわっている。
島の北東にある福田港へは姫路港からフェリーで約100分。小豆島バス(土庄港行き南廻〈まわ〉り福田線)で草壁港へ行き、バスを乗り換えてロープウエーのふもとの駅・紅雲亭へ。ここまでバスで約1時間かかった。
奇岩怪岩を眼下に見下ろしながらの空中散歩(写真1)は約5分。その昔、応神天皇が岩や木々に鈎(かぎ)をかけてよじ登ったところから「鈎かけ山」と名づけられたとも伝えられる。のちに「神懸」、さらに「寒霞渓」と変わった。訪れた11月中旬の色づき具合は3割ほどだったが、山上の遊歩道では真っ赤にそまったカエデが楽しめた(写真2)。紅葉は12月上旬ごろまで楽しめるという。
山頂駅近くの展望所では、眺望を楽しむ人に交じり、かわら投げをする人も(写真3)。災難よけや家内安全などを願って、15メートルほど先の約1.5メートルの輪に向かって土器(かわらけ)を8枚投げる。「風の向きを考えて」と、周りの人に教わりながら筆者も試してみた。なかなか難しく結局1枚も輪を通すことはできなかったが、どこかすがすがしい気持ちになった。
帰りは、奇岩の絶景12景が楽しめる全長約2キロの表遊歩道を歩いて下った。「層雲壇(そううんだん)」や「老杉洞(ろうさんどう)」など、漢学者が名づけたという難しい名前の岩が続く。約1時間でロープウエーの紅雲亭駅に到着。別の8景をめぐる裏遊歩道もある。
紅雲亭駅からバスで約20分のオリーブ園へ立ち寄った。香川県の県花・県木であり、小豆島の象徴にもなっているオリーブが約2000本生えている。小豆島に現存する一番古い原木(写真4)も見ることが出来る。穏やかな瀬戸内の海を見下ろす園内をゆっくり散策するのもいい。なお、08年はオリーブ植栽から100年の節目を迎え、4月から翌年3月まで島内各地で「百年祭」の様々なイベントが予定されている。
■寒霞渓ロープウエー(0879・82・2171) 料金は、片道大人700円、子ども(小学生まで)350円。無休▽オリーブ園(0879・82・4260) 無料。無休。