更新日:2007年6月13日
Vol.206:養父神社と大庄屋記念館(養父市)
写真2 写真3 地図

本殿守るのはオオカミ

 播但自動車道の終点・和田山ICからさらに北西へ車を走らせること約30分。養父市にある養父神社を訪ねた。近くにある大庄屋記念館とともに、歴史ある美しい建物を見るのが目的だった。
 円山川と山陰街道を見下ろすように建つ養父神社(写真1)。約2000年の歴史があるといわれ、但馬五社に名を連ねている。鳥居をくぐり、階段を上がると隨神門、拝殿、本殿と続く。境内にはモミジが多く、秋の写真撮影スポットとしても知られている。
 同神社は背後の弥高山(いやたかやま)山頂から順に上社、中社、下社と三つの社があったが、江戸時代の元禄年間に下社に統合され今の形になった。米麦、養蚕、牛馬に秀でた神・倉稲魂命(ウカノミタマノミコト)などをまつる本殿は桧皮葺(ひわだぶき)入り母屋造り。「3社が統合された当時の建物だといわれています」と神職の伊藤千可志さん(35)。

 本殿を囲む美しい透塀(すきべい/写真2)を横目に、奥へ進むと山野口神社がある。流行病などを退け「つきもの」を落とす神として知られる大山祇命(オオヤマズミノミコト)が祭神。その使者はオオカミだという。伊藤さんによると「昔は境内にオオカミを飼っていた。付近の村にイノシシの被害が出ると、村人の願いを受けて夜にオオカミを放ち、イノシシを退治したという話が残っています」。その名残か、本殿を守っているのは狛犬(こまいぬ)ではなくオオカミ(写真3)。
 養父神社から車で7分。同市小城の市立大庄屋記念館へ足を延ばした。同館は江戸時代後期、出石藩領18村を束ねた大庄屋・長島善右衛門が建てた母屋を基に増改築された日本建築。養父市指定文化財になっている。敷地は3718平方メートル、2階付きの建物は892平方メートル。客室には江戸から明治にかけて活躍した画家や学者の残したふすま絵や書が見られ(写真4)、茶室も備えるなど大庄屋としての豪奢(ごうしゃ)な生活がしのばれる。昔の生活用具なども展示している。

■養父神社(079・665・0252)。
■大庄屋記念館 入館料は大人200円、小中学生はココロンカードの提示で無料。
見学は要予約。予約申し込みは、養父市教委社会教育課(079・664・1628)へ

 

 

※この記事は、朝日新聞読者にお届けしている「あいあいAI 」(播州)に掲載されたものの転載です。

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