更新日:2007年3月14日
Vol.194:ギャラリーひがし蔵とGlass Studio刻(上郡町)
写真1 写真2 写真3 地図

酒蔵 いまアートの拠点

 上郡町の「ギャラリーひがし蔵」(写真1)は、かつて酒蔵だった。江戸時代末期に創業した「西脇酒造」が大正末期に造った。20数年前に蔵は閉められ、多くの建物は解体されたが、蔵のよさを何らかのかたちで伝えようと一棟が残された。95年、蔵の骨組みを残し、取り壊した別の蔵の木材を使って改築し、ギャラリーとして生まれ変わった。独特の雰囲気を持つ酒蔵はアーティストの支持が強く、隠れた人気スポットになっている。
 2階建て約260平方メートル。1階には酒造りに使われた道具が置かれ、その中でも高さ2メートルほどの大おけ(写真2)は映画「蔵」に登場した。土壁に高い天井。開放的でありながら、ピンと張りつめたような緊張感がある。「昔は、こういうギャラリーが少なかったので、よく使って頂きました」とオーナーの西脇洋子さん(64)。着実にファンを増やし、絵画、木工、陶芸など定期的な展覧会のほか、ギターや琵琶の生演奏、落語…と様々なイベントの予約が入っている。
 「ひがし蔵」の隣、元酒蔵の敷地内には趣を一変した「Glass Studio刻」。オープンしたのは05年。軽やかな音楽をBGMにガラス工芸作家の川原有造さん(28/写真3)が創作活動をしている。色をたくさん使うのが川原さんの特徴で「ガラスっぽくない」とよく言われるそうだ。花びんや酒器など日用雑器を作るかたわら、吹きガラスの体験教室を開いている。筆者もコップづくりに挑戦したが、なかなか難しい。窯の中で溶けているガラスを「吹き竿(さお)」(ステンレスのパイプ)で巻き取る工程は、左右の手を同じスピードで回さなければ形がゆがむ。左手が動かせず悪戦苦闘したが、川原さんの指導で「味のある作品」に仕上がった。一方、とても慣れた手つきで作業をしていたのが、岡山県から来た吉延ゆらぎさん(12)。2年ほど前に母親の麻里さん(44)と来て以来、「はまってしまった」そうだ。

■ギャラリーひがし蔵(0791・52・6502)。
月、火曜休み。25日まで「西はりま山野草写真展−木と草花のうたごえ」。入場無料。
■Glass Studio刻(0791・52・1830)。
体験教室は、火、水、土、日曜。要予約。3000円から。

※この記事は、朝日新聞読者にお届けしている「あいあいAI 」(播州)に掲載されたものの転載です。

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