更新日:2007年3月7日
Vol.193:神戸市立須磨離宮公園(神戸市須磨区)
写真1 写真2 写真3 地図

眼前に海、いつ来ても花

 神戸市須磨区の閑静な住宅街の一角にある市立須磨離宮公園。戦前は京都の桂、修学院などと同じ皇室の離宮(武庫離宮)だったが、戦災で焼失。1967年、神戸市の都市公園として生まれかわった。
近代的な欧風庭園の中に離宮の雰囲気を残し、眼前の瀬戸内海の眺望が抜群。四季を通して訪れる人が絶えない。
 焼失を免れた白壁の塀と門、狛犬(こまいぬ)は今も残っている(写真1)。
 約82ヘクタールと広大な公園は「本園」「子供の森」「植物園」からなる。「子供の森」には「宝島」(スティーブンソン作)を題材にしたアスレチックコースがある。森の中を28基の木製遊具を楽しみながら約50分ほどかけて進む。小学生の頃、子ども会の遠足で連れてきてもらい、夢中になって遊んだ記憶がある。
 「本園」の噴水広場(写真2)へ向かった。この広場は水をモチーフにした欧風庭園。広場を写生する人や、のんびりお弁当を食べている人がいた。春と秋にはバラで彩られるという。
 取材したのは2月下旬。「植物園」の梅園(写真3)に近づくと香りが漂ってきた。今年は暖冬で1週間ほど開花が早かったという。20種200本あるという梅の中でも、繊細な「月影」に心引かれた。須磨区に住む三谷ナダコさん(75)が覚えたばかりというデジカメで梅を撮影していた。夫の雅睦さん(85)と毎年4、5回は来るという。「温室もあるから、いつ来ても何かしら花が楽しめますよ」と三谷夫妻。同園によると今年は、3月初旬には梅が散り始め、十月桜(じゅうがつざくら)、寒緋桜(かんひざくら)、アセビ、菜の花、スイセンなどが見ごろを迎えるという。
 「植物園」の一角には、「華麗なる一族」(山崎豊子著)のモデルではないかといわれる財閥の元邸宅もある。姫路市から来た女性(59)は小説を読んで一度見てみたかったと興味深そうに眺めていた。このほか、平安時代の歌人・在原行平が月見をしたといわれる月見台などもある。
 同公園長の高畑正さん(54)は「歴史や文化、豊かな自然、須磨の海と山。そのすべてを楽しめます」と話していた。

神戸市立須磨離宮公園(078・732・6688)。
木曜休み(祝日の場合は翌日)。
入園料は15歳以上400円、中学・高校生200円。駐車料金500円。

※この記事は、朝日新聞読者にお届けしている「あいあいAI 」(播州)に掲載されたものの転載です。

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