鉢植えの梅、梅の盆栽の展示会としては歴史、規模ともに日本一という滋賀県長浜市主催の「長浜盆梅展」(3月11日まで)を見にいった。姫路から長浜までJRの新快速で2時間44分。「ぶらりひと歩き」というには、少し遠いが、見事な「作品」の数々を目の当たりにして、それだけの値打ちはあると満足した。
会場は、JR長浜駅そばの長浜市慶雲館。明治天皇を迎えるため当地の豪商が1887年に建てた日本建築の迎賓館で、広大な庭園は国の名勝に指定されている。
本館の畳敷きの大広間(36畳)と隣の新館に合わせて約90鉢。高さ30センチほどの小品や3メートル近い大木から赤、白、ピンクの花が甘い香りを放ち、長旅の疲れを癒やしてくれた。
枯れたように見える幹に、生き生きとした花々。その清楚(せいそ)な美しさに見物客から感嘆の声があがっていた。ひときわ目を引いたのは、推定樹齢400年、高さ約250センチ、幹周り180センチの八重咲き紅梅「不老」(写真1右端)。名古屋から訪れた夫婦は「本当に立派。これだけのものはなかなか見られませんね」。
1951年、長浜市の故・高山七蔵氏が約40鉢の盆梅を市に寄贈したことがきっかけで、翌年から始まった。今年で56回目。長浜市が所有する盆梅は約300鉢。その後の市民からの寄贈のほか、市職員も丹精して増やした。会期中、展示品は「見ごろ」のものと入れ替えられる。
約2カ月の盆梅展の陰には、1年にわたる市と観光協会の盆梅専門員の努力が隠されている。その苦労話を、長浜観光ボランタリーガイド協会の伊藤茂治さんから教えてもらった。
梅の美しさを堪能した後は、歩いて10分の長浜城歴史博物館(写真2)へ。この城は羽柴秀吉が築き、「功名が辻」の山内一豊もいたことで知られる。1983年に再興された天守閣の5階展望台からは、賎ケ岳合戦場、姉川合戦場、彦根城、安土城などのある方角が確認でき、歴史愛好家には見逃せない光景が広がっている。
次に向かったのは、駅をはさんで反対側にある曳山(ひきやま)博物館。伝統の長浜曳山祭に活躍する華やかな曳山(写真3)や装飾品の展示、子ども歌舞伎の映像などが楽しめる。4月14、15日に行われる曳山祭りでは、90年ぶりに全12基が長浜八幡宮にそろうという。
慶雲館 大人500円、小中生200円。
長浜市役所 観光振興課(0749・62・4111〈代〉)