更新日:2006年12月04日
Vol.181:書写山でロケ地めぐり
写真1 写真2 写真3 地図

ラストサムライの世界

 トム・クルーズや渡辺謙が出演し話題になったハリウッド映画「ラストサムライ」。その主要なロケ地になったのは国の重文が立ち並ぶ姫路市の書写山円教寺。ロケ隊の世話をした非営利団体姫路フィルムコミッションの國光敏輝さんに案内してもらい、撮影スポットを歩いた。
 ロープウエーの山上駅から、約15分で塔頭・寿量院。映画では、同院の「謁見(えっけん)の間」を再現したセットが天皇の謁見場面に登場した。精進料理を食べに訪れたスタッフらが気に入り、建物を採寸。セットを造って撮影した。

 寿量院から多くの人が上がって参拝する摩尼殿を通り、約10分歩くと大講堂(写真1)、食堂(じきどう)、常行堂が並ぶ「三つの堂」。ここが主要な撮影場所だった。重厚な造りの「三つの堂」はいずれも国の重要文化財。町の喧噪(けんそう)から離れた空間で、エドワード・ズウィック監督は初めて訪れたとき、30分ほど無言でたたずんでいたという。
 大部分がニュージーランドで撮影された映画だが、クランクインは書写山だった。大講堂では、安全祈願祭が行われ、僧侶が読経する場面も撮影された。
 「三つの堂」は渡辺謙演じる侍・勝元の住居との設定。日本人にはお寺だが、米国人に抵抗はなかったようだ。

 勝元とトム・クルーズ演じるオールグレン大尉が初めて出会う場所は、大講堂左手の食堂。入り口を入って右から左へと撮影。映画では奥が格子戸で先が透けてみえるが、実物は格子ではなく先は見えない(写真2)。食堂にきて「映画と違うな」と感じたら、相当熱心な映画ファンだろう。
 三つの堂の奥は、開山堂、護法堂、不動堂、護法堂拝殿が並ぶ「奥の院」(写真3)。ここでは、雪の積もる冬の場面を撮影。瓦屋根にはコーンスターチ製の雪が吹き付けられたが、かやぶき屋根の護法堂には手をつけず、撮影角度を工夫し、手前の木々でカバーした。
 少し戻って、三つの堂の横、十地院へ。撮影期間中はトム・クルーズ専用の休憩所だった。現在は、抹茶や甘酒が頂ける「はづき茶屋西店」。ハリウッドスターがくつろいだ場所で、撮影風景などの写真パネルを見ながら、一息ついた。

書写山円教寺(079・266・3327)。
寿量院(079・266・3553)。
木曜定休(12月1日−3月31日は閉鎖)。
 姫路市本町の姫路観光なびポート(079・287・3658)では、「姫路ロケ地めぐり」と題した案内チラシが手に入る。

※この記事は、朝日新聞読者にお届けしている「あいあいAI 」(播州)に掲載されたものの転載です。

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