少し歩けば汗ばむほどの秋晴れの日、加西市北部にある鎌倉山周辺で5キロ余りの「行者道」ハイキングを楽しんだ。
姫路から車で約1時間、鮮やかな朱色の仁王門(写真1)に迎えられ、加西市河内町の天台宗・普光寺に到着。本堂前のわき水「蓬莱(ほうらい)の水」が評判だと聞き、登山前の参拝がてら、一口いただいた。
鎌倉山(写真2)に連なる峰々に行者道が開かれたのは明治35年(1902年)。江戸時代から盛んだった修験道の、播磨での中心だったという。近年まで荒れていたが、5年前に地元の人たちの尽力でハイキングコースとして整備された。
登山道へは、普光寺駐車場を出て本堂へ続く道の途中から入る。駐車場横に案内所があり、ハイキングマップなどが手に入る。歩く距離や見どころなどが明記されているので便利だ。
案内所から約25分で行者道との合流地点。少し行くと役行者(えんのぎょうじゃ)石仏に出合い、約10分で大天井と呼ばれる鉢尾峰に到着。急斜面の登山道を抜けると、パッと展望が開けて丹波路が一望できる。晴れ晴れとした気分になった。よく歩いたと思ったが、まだコースの約5分の1。
大天井から20分ほど北西へ歩くと大日如来石仏、更に約10分で「東ののぞき」と呼ばれる石壁の上に出る。役行者と不動明王がまつられる東ののぞきへは、登山道からロープ伝いに少し下る。「道」がないうえに滑りやすく危ないので、自信のない人にはお勧めできない。
東ののぞきから約10分で柳峠。ここから鎌倉山に入る。疲れた人は、ここまでで下山することもできる。元気な人は一気に登って約25分。鎌倉山頂(標高452.7メートル)で法起菩薩(ぼさつ)石仏(写真3)とご対面。ここからは広々とした播磨平野が見渡せる。
すぐ下には「西ののぞき」があり、こちらの石壁には磨崖仏(まがいぶつ)が彫られている。ここから5分で、普光寺の飛び地境内・鎌倉寺。疲れたヒザを励ましながら杉木立を下ること約20分、ようやく行者道のゴールに到着。約2時間の行程だが、休憩時間などを入れるともう少しかかるだろう(ゴールから駐車場へは山沿いに歩いて10分)。
さすがに行者道。道も細く、アップ、ダウンが大変だったと振り返ると、磨崖仏が見送ってくれていた。
天台宗・普光寺(0790・45・0056)、加西市河内町1449。 。